vol.1
「細かい分別=リサイクル」ではありません
環境やリサイクルのために、できるだけ細かく廃棄物を分別しないと、と、廃棄物の分別に過度に労力をかけていませんか。でも実は「細かい分別=リサイクル」とは限りません。分別方法には、処理施設の技術や能力も大きく関わるのです。
処理施設の技術や能力によっては
「分別しなくていい」が成立
「廃棄物の分別に手間がかかって大変」と悩まれている担当者様に、「細かく分別しなくて大丈夫ですよ」とお伝えすると、「すべて一緒に捨てるの?」「リサイクルはしないの?」と聞かれることがあります。もちろん、リサイクルに分別は必要です。でも実は、回収後に廃棄物を持ち込む処理施設の技術や能力によっては「分別しなくていい」が成立することがあるのです。
たとえば、私たちが提携する処理施設では、混合廃棄物であっても搬入後に手選別、設備選別 (ライン・機械)といった選別工程を通して、資源化可能なものは資源化ルートへ、難しいものは適正処理へ振り分けています。 つまり、「回収の先の工程」で選別し、資源化できるものは資源化する、という仕組みがある場合、現場で分別しなくても運用できるケースがあります。
もちろん、同一材質への再生など“より高品質な”マテリアルリサイクルをめざす場合は、材質混在や汚れを減らすために、現場での分別がより重要になります。ただ、分別の正解は一つではなく、処理ルート (施設・工程)やめざすリサイクルによって最適解が変わる、という前提で整理することが大切です。
ただし危険物は
安全上のルールとして必ず分別を
誤解が生まれやすいのですが、「分別しなくていい=何でも混ぜていい」ではありません。とくに注意が必要なのが、リチウムイオン電池です。リチウムイオン電池が混入すると、収集運搬中、荷下ろし時、破砕・選別工程など、どのタイミングでも発煙・発火のリスクが高まり、事故につながる可能性があります。これは「分別のお願い」というより、安全上のルールとして必ず分けるべきものです。「電池かもしれない」ものが混ざりやすい廃棄物(小型家電・機器類)など、判断が難しい場合は、混ぜずに事前に廃棄物収集運搬会社に相談しましょう。
めざすべきは「最適分別」
私たちがご提案するのは、「リサイクル率の向上」「現場負担の軽減」「コストの削減」といった、自社の課題やニーズに応じて、資源化の最大化をめざす「最適分別」です。
安全上必須の分別は必ず行い、それ以外は、処理施設の選別工程も活用しながら日常の業務が無理なく回るルールに整えること。コスト、リサイクル率、現場負担のバランスで、自社にとって最適解を設計することが大切です。
廃棄物処理については、今後ますます排出事業者様の説明責任が求められる時代となります。当社では、お客様のご要望(リサイクル、コスト、現場負担)を伺いながら、処分先やリサイクル先を選定し、廃棄物置き場の設計、運用ルール整備まで含めて、現場にとって最適な運用をご提案します。
【今月のまとめ】
分別の正解は一つではありません。処理施設の設備・工程、そしてお客様が重視するもの(リサイクル率/コスト/現場負担)によって最適解は変わります。重要なのは「回収の先」まで含めて設計し、資源化を実務として成立させることです。